熱破壊式(ショット式)脱毛器と蓄熱式脱毛器について | Jazzy Clinic

熱破壊式(ショット式)脱毛器と蓄熱式脱毛器について


熱破壊式脱毛器と蓄熱式脱毛器の違い
熱破壊式と蓄熱式の違いを見ていきましょう。
まずは「熱破壊」と「蓄熱」というように組織にダメージを与える方法が違います。
当院で採用している熱破壊式は1発照射することでターゲットの組織をしっかりと破壊します。1ショットで十分なパワーがあるため、脱毛する範囲を一周照射すれば施術完了です。
蓄熱式は弱い出力のレーザーを何度も当てることで徐々に組織の周りの温度を上昇させて組織を変性させていきます。徐々に組織の温度を上げていくため、どこで施術完了とするのかが難しく、正確に完了のタイミングを見極めるのは大変難しくなっています。早めに終了してしまうと効果が薄く、長く当て続けてしまうとお肌トラブルの原因になってしまいます。また一定のスピードでレーザーを動かさなければ効果にムラが出てしまいます。速く動かしたところは温度が上がりにくくゆっくり動かしたところは熱が溜まりやすくなってしまいます。このように蓄熱式のダメージの与え方は施術者によってムラが出やすい方法になっています。
熱破壊式
一度ずつ通るように打つだけ
蓄熱式
一定のスピードで滑らせる必要がある
※動かし方は機械によって異なります
次にターゲットの組織の違いです。どこにダメージを与えていくかというお話です。
熱破壊式では毛包、毛乳頭、バルジ領域を中心に破壊します。
毛包は皮膚の内部で毛を包んでいる部分です。毛乳頭はいわゆる毛根の先端にある丸く膨らんだ部分にあります。バルジ領域は毛包の上部にある立毛筋がひっついている部分で、毛の成長の源である幹細胞を含んでいます。
蓄熱式は毛包、バルジ領域を中心にダメージを与えます。毛の成長を調節する部分が主なターゲットです。
現在は毛を生産する毛乳頭と毛包のもとになる幹細胞を含むバルジ領域がお互いに作用することで毛が生えると考えられています。ですので脱毛を行う場合は、この両方を破壊する熱破壊式が確実な脱毛方法といえます。
蓄熱式脱毛を支持する考えは「幹細胞を作る細胞が破壊されれば毛は生えてこないはずだ」というものですが、これはまだ証明されていません。レーザー脱毛でのお話ではありませんが、バルジ領域を含む皮膚の浅い部分の組織が破壊された場合でも毛が生えてきたという報告があるため、当院では蓄熱式脱毛器は採用しておりません。
どうしてレーザーで熱が発生するのか

熱を与えると述べましたがレーザーは光です。光でどうやって熱を与えるかというとレーザーが毛のメラニンに吸収されることで熱が発生するのです(黒い服が光を吸収して暑くなるのと同じです)。
蓄熱式脱毛器はメラニンに関係なく熱を与えられるという記載も見かけますがそんなことはありません。レーザーで熱が発生するのはあくまでメラニンにレーザーが吸収されるからです。メラニンに関係なく発毛組織にダメージを与えるほどの熱を加えると、レーザーを照射した箇所は脱毛どころかヤケドしてしまいます。
蓄熱式脱毛器を使うクリニックが増えているけど…

では最近蓄熱式脱毛器を使うクリニックが増えているのはどうしてでしょうか?
蓄熱式の理論を信用して患者様のことを考えたうえで蓄熱式の機械を使用されている先生もいらっしゃると思います。ですが多くは経営上の理由がメインではないでしょうか。
蓄熱式脱毛器での施術は熱破壊式よりも施術時間が短いため、1日に施術可能な患者様の人数が多くなります。クリニック側としてはこれはとても嬉しいことです。
また「痛みが少ない」と宣伝しやすいことも一つの理由かと思います。蓄熱式の方が痛みが少ないと言われることが多いですが、個人差もあり蓄熱式の方が痛かったとおっしゃる方もいます。熱破壊式は痛いというイメージをお持ちの方もいらっしゃるかと思いますが、当院のジェントルマックスプロでは20mmと24mmという大きなゲージを使用しますので以前より痛みが抑えられています。痛みが原因で施術をやめられた方はいらっしゃいません。
当院では効果を重視した脱毛を提供したいという思いから熱破壊式のジェントルマックスプロのみを使用しております。施術時間や痛みを重視するあまり、脱毛の効果がおろそかになってはいけないと考えております。
蓄熱式は
「毛周期に関係なく脱毛できる」
「1ヶ月ごとに脱毛できるため短期間で脱毛完了」
「うぶ毛にも効果がある」は本当?

上でも述べたように蓄熱式脱毛器であってもメラニンがレーザー光を吸収することで発熱するのでメラニンが一定量無いと熱が足りず脱毛できません。ですので蓄熱式脱毛器の特徴として挙げられることがある「うぶ毛にも効果がある」について当院はかなり懐疑的に見ています。実際、蓄熱式が熱破壊式と比べてうぶ毛に効果があるというデータは見たことがありません。
次に、1ヶ月ごとに施術を受けることはお勧めできません。お肌のダメージは1ヶ月あれば回復しますので1ヶ月ごとにレーザーを当てることは可能ですが、1ヶ月に一度の施術だと非常にコストパフォーマンスが悪くなります。
毛周期のことを考えると一度の施術できちんと毛乳頭(毛根)が破壊されていれば1ヶ月で次の毛が生えそろうということはまずありません(お顔除く)。通常は2~3ヶ月毛を伸ばしてしっかりと毛の量が増えてから施術を行います。1ヶ月に1回だと1ヶ月で伸びた毛しか脱毛できないので非常に効率が悪いです。
例えば半年間毎月、合計6回脱毛を受けた場合と、半年間3ヶ月に一回、合計2回施術を受けた場合に脱毛できる毛の量はほぼ同じです。毎月受けると3倍コスパが悪いということになってしまいます。
もし施術を受けて1ヶ月で毛が生えそろってしまうという場合は、しっかりと脱毛できていないのかもしれません。
脱毛が終わった後に毛が生えてくることはないの?

当院で採用しているジェントルマックスプロはジェントルシリーズの初代ジェントルレーズまで遡ると25年という長い実績を持つ機械です。脱毛完了後に毛が再生したというまとまった報告はございません。
対して蓄熱式の機械は歴史が浅いため長期的な実績が分かりません。現在は毛を産生する毛乳頭と、毛包を作る幹細胞を持つバルジ領域の相互作用によって毛が生えると考えられているので、蓄熱式脱毛器でバルジ領域周辺のみを変性させた場合、将来的に毛が再生してこないかどうかは20年ほど経過するまで分かりません。
脱毛での事例ではありませんが、バルジ領域周辺が破壊されても毛が生えてきたという事例があるため、当院では熱破壊式のジェントルマックスプロのみを採用しております。
冷却方法の違いについて

熱破壊式脱毛器も蓄熱式脱毛器もどちらもお肌にヤケドを起こさないように肌表面を冷却する方法を備えています。
ジェントルマックスプロではレーザーを照射する直前に冷却ガスを噴射します。これによって毛根をしっかり破壊する熱を送り込んでもお肌の表面はヤケドしないようになっています。冷却ガスがお肌にあたるのはほんの一瞬なので体が冷えて寒くなってしまうということはございません。
一方蓄熱式ではハンドピースの先に冷たい冷却器が付いていたり、ジェルをお肌に塗ることで肌表面を冷やします。これはどちらも常にお肌に当たっている状態なので体が冷えてしまい、寒くなってしまうというデメリットがございます。またジェルは拭き取った後でもベタつきが気になることがあり、脱毛後にお出かけの予定などを入れている際には気になってしまう点かと思います。
冷却方法でもジェントルマックスプロは高い評価を得ています。
以上、当院の考え方を述べてきました。これらを総合的に考え、当院は自信を持って熱破壊式脱毛器GentleMax Pro(ジェントルマックスプロ)を採用しております。